紀元前5世紀、インドで一人の男子が誕生した。
その子は生まれた途端七歩歩いて右手で天を指し、左手で地を指して、こう語ったという。
「天上天下唯我独尊」(てんんじょうてんげゆいがどくそん)
この男子、名を、ゴータマ・シッダールタ=仏教の開祖、釈迦の誕生である。
「天上天下唯我独尊」しばしば、誤って解釈される言葉。
かの広辞苑にも「世の中で自分一人だけが優れているとすること。ひとりよがり。」とある。
次の「詩」は小学校国語の教科書全社が採用しているもの。
「私と小鳥と鈴と」 金子みすず
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のやうに、
地面(じべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のやうに、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
明治36年生まれ、26歳の若さで亡くなった天才童謡詩人、
金子みすずの詩だ。
「唯我独尊」、この「詩」にその意味を知ることができる。
この世の中で、みんなそれぞれにお互い自分というのは、かけがえのない尊い存在であり、
かけがいのない尊い命である。
お互いの違いを認め、理解し合うことに努めなければならない。
「クリスマス」ほどメジャーではない「花まつり」釈迦の誕生日は四月八日。
仏教は五三八年、百済(朝鮮半島)より日本に伝えられた。
その朝鮮半島の長距離弾道ミサイル?通信衛星?が日本上空を通過した。
相互理解の難しさを痛感する大ニュースだった。
「和をもって尊しとなす」聖徳太子が十七条の憲法を制定したのは六〇四年四月三日。