短命に終わった菅政権。
自民党の次期総裁選に不出馬を表明したことに始まる
総理大臣の辞任劇だったのだが、腑に落ちない点が一
つある。総裁選に立候補しない理由が「総裁選より、
新型ウイルス対策を優先する。」ということだったの
だが、その新型ウイルス対策の本丸ともいうべき、
ワクチン担当大臣の河野大臣は真っ先に総裁選出馬を
表明した点がそれだ。内閣というものは、総理大臣を
頂点に、各大臣が一丸となって国の行政にあたるもの
と認識していたのだが、令和の時代になっても相変わ
らずの派閥闘争、選挙第一主義は何ら刷新されていな
い。
今回もまた、前時代のごとく、与党内の身内によるド
タバタ劇に国民は付き合わされる恰好となった。
結果的に自民党の新総裁には前政調会長だった岸田
文雄氏が当選し、自動的に内閣総理大臣に指名された。
そもそも、菅前首相の辞任理由を信じる国民は皆無
だろう。何の事はない、与党内部で、菅政権では、
10月の衆議院選挙に勝つ見込みがないと判断され、
首相以上の権力者らによってその幕を閉じさせられた
だけの話だ。菅内閣総辞職と同時にその首相以上の権
力者の一人も内閣から去った。
義理の弟を自分の後任に据えて。