「内平らかに外成る」
「地平らかに天成る」
昭和天皇の崩御に伴い、あわただしく、劇的だった平成への改元。
「喪に服す」(当時流行った言葉だ。)日本中がそういうムードの中の改元だった。
一部のテレビ局を除いて、どのチャンネルも天皇崩御の報道特番を組んだ。
歌舞音曲の自粛(これも当時流行った言葉)は日本人のモラルとされた。
「新しい元号は平成であります。」
日本国民は歴史上はじめてテレビ報道で新元号を知らされた。
これから何が起こるのか誰にもわからなかった。
昭和64年1月7日昭和天皇崩御、その数時間後に新元号は発表された。
翌日の1月8日から平成元年となった。改元後も日本は喪に服したままだった。
平成も三十余年の時が流れ、間もなく、この時代に幕が下りる。
ゆとりある中で事務的に事が運んだ新元号の発表。
「新しい元号は令和であります。」
待ってましたとばかりに、その瞬間をスマホで撮影する日本人。
みな歴史の証人になりたいのだ。いや、お祭りムードの中に溶け込みたいと
いった方が正解かも知れない。
5月1日令和元年となる。日本はゴールデンウィーク。
10連休の始まりだ。 めでたし、めでたし。