松井の説教部屋

    おもしろき こともなき世を おもしろく すみなすものは 心なりけり

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師走と正月

師走。

12月を和風月名でそう呼ぶ。呼称は他にもある。

一年の最後の月ということから、

極月(ごくげつ・ごくづき)・・・何か怖そう!、

窮月(きゅうげつ)・・・お人形のイメージ!、

限りの月(かぎりのつき)・・・かっこいい!、どっかで使ってみたい!

また、一年を浄化する意味で、除月(じょげつ)・・・除夜と同じ考えか!

他にも、訪れる春を心待ちにする意味で、梅初月(うめはつづき)や

春待月(はるまちづき)・・・日本酒の銘柄になりそうな呼び方だ!

12月の異名をざっと挙げただけでもこれだけの言い方がある。

どの言葉も、日本人にしか理解できない趣があり、

日本人でもなるほどなと感心する言葉ばかりだ。

改めて日本語の奥深さに感心させられる。

師走。その最後の日を大晦日と呼ぶ。

・・・以降、お正月の歳時記を羅列・・・

日が明けて一月一日、新春・正月だ。・・・三日迄をそう呼ぶ。

ちなみに正月は大正月ともいう。対して小正月は十五日。

つまり大正月から小正月迄が正月なわけだ。

このことは現代日本人はほとんどが意識していない。

また、七日迄門松を飾るので、この期間を松の内という。

地域にもよるが、しめ縄もこの日迄飾るところが多いようだ。

太宰府で行われる神事、鬼すべも七日に行われる。

本来博多では、しめ縄は十五日の小正月迄飾る。

十一日には鏡餅を下げ食す、鏡割りが行われる。

正月。

何かと忙しい半月となる。

新年に希望を託す日本人の心がそうさせるのだろう。

脱炭素化(自動車の場合)と日本

日本政府は2035年までに、国内自動車を電動車のみにするという

目標を掲げ、本年4月に日本自動車工業会とも合意が成立している。

当然ながら、今後10年以内にガソリン車は激減し、EV車(電気自動車)

等の脱炭素カーが主流となるようだ。

これは地球的動きで、欧米での自動車のEV化は日本の数年先を行って

いる。この潮流の中、世界一の売り上げ台数を誇る自動車メーカーは

テスラ、かつて世界の自動車トップシェアを誇ったトヨタはトップ10

にも入っていない。ちなみに、トヨタ自動車の設立は1937年,84年の歴

史がある。対してテスラは会社設立が2003年、わずか18年の会社だ。

テスラは、アメリカ・シリコンバレーに拠点をおき、テクノロジー、

エネルギー分野、そして電気自動車に特化した急成長企業なのだ。数日

前この会社の時価総額が110兆円を突破した記事を新聞で見た。世界の

トヨタは33兆円、さらに、2021年度のわが国の予算・一般会計歳出は

106兆円。もはやその驚愕の大きさに言葉も出ない。

経済大国ニッポン、貿易立国ニッポン、輸出大国ニッポン。

今は昔の話である。

脱炭素化は世界の自動車市場の勢力図を塗り替えた。

今イギリスでは、岸田新首相も参加した気候変動による地球温暖化対策

の国際会議cop26が開催中だ。政治は三流と揶揄される日本。新首相は

世界にその存在をアピールできただろうか。

国民よりも選挙

短命に終わった菅政権。

自民党の次期総裁選に不出馬を表明したことに始まる

総理大臣の辞任劇だったのだが、腑に落ちない点が一

つある。総裁選に立候補しない理由が「総裁選より、

新型ウイルス対策を優先する。」ということだったの

だが、その新型ウイルス対策の本丸ともいうべき、

ワクチン担当大臣の河野大臣は真っ先に総裁選出馬を

表明した点がそれだ。内閣というものは、総理大臣を

頂点に、各大臣が一丸となって国の行政にあたるもの

と認識していたのだが、令和の時代になっても相変わ

らずの派閥闘争、選挙第一主義は何ら刷新されていな

い。

今回もまた、前時代のごとく、与党内の身内によるド

タバタ劇に国民は付き合わされる恰好となった。

結果的に自民党の新総裁には前政調会長だった岸田

文雄氏が当選し、自動的に内閣総理大臣に指名された。

そもそも、菅前首相の辞任理由を信じる国民は皆無

だろう。何の事はない、与党内部で、菅政権では、

10月の衆議院選挙に勝つ見込みがないと判断され、

首相以上の権力者らによってその幕を閉じさせられた

だけの話だ。菅内閣総辞職と同時にその首相以上の権

力者の一人も内閣から去った。

義理の弟を自分の後任に据えて。

君が代

日本国中が二分するほど、悩ましいオリンピック・

パラリンピックであったが、始まってしまえば、賛否

などどこ吹く風と、大いに活躍を見せた日本選手たち。

今大会、オリパラでの金メダルは総数40個。そして、

その金メダリストにだけ与えられる名誉、国歌の演奏。

日本国民はテレビ越しに流れる「君が代」に日本人と

しての自覚と誇りをもったに違いない。

 

昭和40年代、50年代に小中高の教育を受けた者にとって、

地域差はあるのだろうが、「君が代」は軍国主義の象徴のよ

うに教えられてきた。「君」は君主、つまり天皇、「代」は

世、「君が代」は天皇の世を称える歌であり、天皇に命を捧

げる歌であると。

 

史観は真実を変える。当然、戦時中はそのような解釈を国民

に刷り込んだのだろうが、戦後、民主国家になって55年の歳月

を経て、平成11年に国歌として法制化された「君が代」。

 

出典を平安時代の古今和歌集にもつこの歌の意味を探ってみ

ることにする。

 

君が代は
千代に 八千代に
さざれ石の
いわおとなりて
苔のむすまで

 

「君」本来の意味は、日本神話で最初に性別をもって生まれて

きた神様、男性は、イザナキ、女性はイザナミ、イザナは誘う

(いざなう:さそう)この最後の文字「キ」と「ミ」を合わせて

「キミ=君」、「君」は男と女であり、「君」は重なり合うこと

で(誘い合うことで)子を授かり、私たちが生まれる。

 

つまり、「君」とは、私たちそのものなのだ。

 

「君が代」とは、私たちの世。

「私たちの世」を「千代に八千代に」永遠に、

「さざれ石の」一人一人は小さくて弱いけれど、

「いわおとなりて」みんなで力を合わせ、一つになって、

「苔のむすまで」長い時間をかけ育てていこう。

「むす」は「生す」と書き、「子どもを養い育てる」という意味。

ちなみに、ムスコ、ムスメはここからきている。

 

 

思えば、平安の世に書かれた源氏物語にも「紫の君」など、

愛しき人に使われている「君」。

我が国の国歌は世界一短い恋の歌、恋文なのかもしれない。

 

鎮魂の月

日本人にとって八月は特別な意味を持つ。

☆☆☆ 広島、長崎   1945年(昭和20年)☆☆☆

76年前の8月、人類最初の被ばくを体験することになった。

原爆投下後一瞬にして、20万人以上の命が失われた。(推定で広島約 14万人、

長崎7.5万人。ちなみに、当時の広島市の人口は35万人、長崎市の人口は24万人)

また、昨年までに、原爆の後遺症で亡くなられた方も含めると、犠牲者の数は、

実に50万人以上にも及ぶ。繰り返すが、当時の広島・長崎の人口の合計は59万人だ。

75年かけて、両市全人口の85%が原爆によって荼毘にふしたことになる。

この地球上で、広島・長崎以外に核兵器による犠牲となった都市は存在しない。

 

☆☆☆ 終戦 ☆☆☆  長崎に原爆が投下された6日後、日本は連合軍に対し

無条件降伏をする。ポツダム宣言を受諾したことで、満州事変に始まる15年にわたる

戦争が終わった。日本の兵士、民間人の死者は310万人、その9割はこの前年以降、

つまり戦争最後の1年に亡くなっている。

 

☆☆☆ 日航機墜落事故  1985年 (昭和60年)  ☆☆☆

36年前の8月、明日からお盆に入ろうかという 12 日、史上最悪の航空機事故が発生した。

乗客乗員 524人のうち死亡者は520人、生存者はわずか4人であった。

 

日本人にとって八月は鎮魂の月。お盆もそうだ。

亡き御霊に手を合わせる月なのだ。

国をあげて運動会をやる月ではない。

欧米諸国はクリスマス時期に国家的大イベントなど絶対にやらない。